絶対あきらめない

私は、しつこいというか、一度「こうしたい」と思うと、それに執着する傾向があるのはわかっていました。
が、改めていまつらいです、この性格。予算調整になると、あれもこれも、大好きなものがどんどん形を変え、なくなっていくように感じられます。
そもそも20代で、両親の用意してくれた土地に、あれこれわがまま言いながら、注文住宅を建てられること、そのこと自体が相当恵まれているのはわかっています。設計士のU氏の設計は美しく、ここで煙突が外れたところで、屋根が瓦じゃなくなったところで、内装がクロスに変わったところで、窓が少し小さくなったところで、急にかっこ悪い家になる訳はないことも、だいたい理解できるのですが。
「想像力豊か」とか「感受性が強い」とか「夢見る夢子ちゃんなところがある」とか、子供のころから面談のたびに、通信簿をもらうたびに、言われ書かれてきた私。大人になるにつれ想像力はなくなるどころか、妄想癖に近いんじゃないか、と自分で心ひそかに危惧するほどに成長しちゃいまして。もうリアルに想像しちゃったんですよ。ウッドデッキから見上げた空と石の煙突のコントラスト、白いサイディングと瓦屋根の感じ、ペンキ塗りの少し冷たい壁の感触などなど。私にとっては、もう目の前にあるように感じられているものが、消えてしまう……。
そうはいっても、この段階を乗り越え、予算を納めて決めていかないと、家は建ってこないわけだし。いくら私が目に見るように手に取るように想像できたって、ツチノコの佃煮が食べられないのと同じで、想像には住めませんから(笑)。
なんとか打開策はないものか。仕様を下げればコストが下がるのは当たり前です。工夫やアイデアで、こだわりの部分を残したままコストを下げることはできないか。
また、後々変えられる部分は、いまは我慢してもいいわけです。ペンキをクロスに変えるのは嫌だけど、クロス張替えの時期に満を持してペンキ塗りにすると考えれば、まだ納得できる。キッチン、お風呂の仕様だって、もっと下げてもらって結構。そのうちお金もちになって、どどーんとやりかえるさ、てやんでぃ。
でも、屋根や窓や煙突は家がある限りあるわけですから、やっぱりこだわりを捨てるわけにはいかない。屋根は塗り替えとかが必要だけど、まさかカラーベストから瓦に変えたりは、力学的にもできないのでは、と思うし……。
オットは、私の執着心に呆れて引いていますが(涙)、私には実績があります。披露宴は、グレードを保ったままのコストダウンに成功したんだもの(すごい準備が大変だったけど)、今回だっていけるはず。
ちょっとくじけそうだったけれど、朝になったら元気出てきました。気合入れなおして頑張ります。