日本の洋館

直接的な家づくりの本だけでなく、建築のジャンルにちょっと踏み込むような本を読むと、いろんなヒントや知識が得られます。私は「日本の洋館」という本が好き。

歴史遺産 日本の洋館〈第5巻〉 昭和篇(1)

歴史遺産 日本の洋館〈第5巻〉 昭和篇(1)

先日の日記に、「日々全力」のdaiさんが、ヴォーリズの洋館についてのコメントをくださって、洋館熱再燃。せっかくなのでこの気持ちが熱いうちに、きっかけとなった本を紹介します。
私はこの本を図書館で借りて、大正〜昭和の洋風建築のスタイルにすっかり魅せられました。「和洋折衷の家を建てたい」と思うようになったのは、激しくこの本の影響をうけています。シリーズは6冊あって、明治、大正、昭和各2冊。明治のは大建築が多いので、家づくりの参考となるのは、大正、昭和のあたりだと思います。
こんな専門書みたいな本なのに、とっても読みやすいのは、ひとえに著者の藤森照信氏の軽快な文章のおかげでしょう。写真も美しく、なーんにも建築の知識なしで楽しめます。あとで、藤森氏は洋館研究の第一人者で東大の教授、写真の増田彰久氏も洋館カメラマンの第一人者、というゴールデンコンビだったと知りました。
いや、それにしても、こんなおもしろい本を書ける教授がいるんですねぇ。大学で教授の書いた本をテキストにした講義をいくつも受けましたが、本を読んだだけならチンプンカンプンだし、講義をうけたら余計分からん(笑)。藤森教授にはファンが多いらしいと聞き、激しく納得です。東大生になって講義を受けるのはちょっと無理なので、スカパーの放送大学でときどき講義されているのを見たりしています。